ブリーフは純白

ブリーフをかぶった変態の独り言。インデザインや組版、デザインとか色とか、そういう界隈のこと。

【イベントのこと】無名であくまで趣味で創作活動している社会人がドマイナージャンルの企画展を思いつきでやってみた【企画構想】

はじめて個展開催した個展の一連の流れを記事のまとめです。

 

 

前回からかなり期間があいてしまいましたが、初個展個人開催について書いていきたいと思います。ぜひお付き合いください。前回記事はこちら↓

bliblibli-fu.hatenablog.com

砂絵の展示がやりたい

きっかけは学生時代の先生に3人展に誘われたことでした。

期間は9月半ば。場所は土浦市民ギャラリーです。

膨らむ想像

どの絵を展示しよう、どういう配置にしようと思いめぐらせていたら、あの絵もこの絵も、ハンドメイド作品も販売してみたいし、砂絵の実演、なんならワークショップもしてみたい…。

そんな想像が膨らんでしまって、これは3人展で一角を借りて展示するだけじゃ間に合わないぞと思いました。

ギャラリーのお値段を聞いていましたし予算を捻出できそうな気もする。

あ、砂絵展やろう・・・

ということで開催を決めました。

5月、GWの最終日のことです。

つまり作家的なスポンサーがついたとか、賞に選ばれたとか、そんな劇的なきっかけは一切なくて、普段の生活の中で「今日はオムライスが食べたい気分」くらい軽い気持ちで初個展を開催することにしたのです。

会場のお値段が安かった

もちろん、予算を捻出できなければ個展開催なんてできません。

でも、それを実現させた最大の要因は、先生が紹介してくれた土浦市民ギャラリーのお値段が安いということです。

www.city.tsuchiura.lg.jp

7m四方の展示室が1日2,500~4,000円程度で借りられます。

入場料をとったり、販売をする場合はでも5,000円です。

毎年出展しているデザインフェスタは1畳分のスペースで1日14,000円くらいで、駐車場代を入れると16,000くらいします。

もちろん立地、入場者数を考えれば、土浦なんて到底勝てるわけがありません。私が通っている美容室のお姉さんには「確かに安いけど、人来なさそうだね。それなら銀座で10万円くらい払って開催した方がいんじゃない?」と言っていました。それが茨城民の常識です。

茨城という土地は基本的に文化・芸能レベルが他県に比べて低いです。

  • 東京まで2時間以内
  • 茨城なにもないし
  • 美術系の展示なら都内行く方が充実してる(来場者目線)
  • 茨城人少ないし都内の方がたくさんの人に見てもらえる(出展者目線)

というような自県に対する諦めのようなものと東京に対する期待の高さが、茨城民の心の奥深くにあるのです。茨城県民にしかわからないかもね!

しかし、そういうの、なんか、ヤだな、と思っていたのです。

いいじゃん、茨城でやっても。

いいでしょ?知名度がないやつが個展やっても。

だって金ないし。スポンサーいないし。創作で食ってないし。

ちゃんと毎日会社行って、8時間働いて、残業だってして、プライベートのほとんどを創作に費やすくらい、作ることが好きなんだもん。

 私の心の中の反骨精神が訴えかけてきました。

東京に比べたら人来ないだろうけど、そもそも一人でやる規模のものじゃん。

そのわりに、展示もしたい・ワークショップもしたい・実演もしたい・ハンドメイド作品の販売もしたい・・・って、もういっぱいいっぱいじゃないか。

土浦市民ギャラリー、安いな。デザフェス1回出展する金で3日できんじゃん。有休1日つけて開催できんじゃん。

なんだそれ?コスパ最強かよ。

かくして。私は初めての個展を開催するに至ったのです。

会場を押さえる・会期を決める

展示企画って、秋が多いらしいです。

土浦市民ギャラリーの方に聞きました。

確かに事前に日程を確認したとき、9月から11月はかなり埋まってました。

私は会社勤めをしているので、閑散期の8月に決めていました。

夏休みで人が来てくれそうだなとも思ったんですが、夏は暑すぎて人がほとんど来ないと言われてしまいました。だから会場はあっさり押さえることができました。埋まらなくて困っていたそうですよ。お役に立ててよかったよかった。

  • 会場:土浦市民ギャラリー
  • 会期:8月下旬

企画の構想を練る

 まず、はじめに、一般的な個展名について考えてください。例えば水彩画の展示だと「やまだたろう 水彩画展」(自分の名前を入れるパターン)とか「水彩画 ー滲みの世界ー」(世界観を抽象的に表現するパターン)とか「Collor」(英語でスタイリッシュに)などが大半を占めていると思います。

  •  ミゥラ 砂絵展

    誰だよ。知名度がないんだよ。

  • 砂絵 ーざらざらの世界ー

    砂絵? ふーん。子供の頃にやったな。

  • Collor

    は? 内容が見えない。

 私は砂絵を知ってもらいたい。子供の頃や学生の頃にやったことがある人はきっと少なくない。それにハマって趣味の域を若干はみ出すまで作り続けている人間がいることや、砂絵が大人の趣味として成り立つこと、表現の多様性を知ってもらいたい。

じゃあ、シンプルに砂絵展。

でも、それだけじゃない。ひたすら砂絵に取り組んできた今までや、学校教材の砂絵のその先であることを見せたい。そこでつけた個展名は、

 

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これが、私のやりたいことの主軸となって、個展開催までの道を一気に開通させました。

 

この後、宣伝・展示準備・ワークショップ準備を同時に進めていきます。