ブリーフは純白

ブリーフをかぶった変態の独り言。インデザインや組版、デザインとか色とか、そういう界隈のこと。

【インデザインのこと】目次とか文字量の多い表紙はインデザインで組むと楽。

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大体の人はイラレで表紙を作ると思います。インデザインで表紙を作るのは少数派ですよね。しかもインデザインを使う人の多くはスプレッドを3枚並べてサイズを変える(背だけ細~いページになる)といった使い方で、私のように表を使う人はさらに少数になると思います。

今日は、その少数派な表紙の作り方を書いていきます。

イラレで表紙を作りたくない理由

シンプルに一番大きな理由は、背幅の変更が面倒くさい

さらに、目次とか入ってると文字組みがすんなりいかない

それから、巻号・発行年月日が表1-4、表2-3に入っていると同じ情報を何か所も入力しなおすのがなんかヤダ

これらの作業上のもにょっとする部分がインデザインですべて解決します。

インデザインでの表紙作成

私は表で作っています。目次などが入っているときは段落スタイルの使い勝手がいいインデザインは重宝しています。

表でトンボを作成する

今回はA4縦(W210×H297)で左綴じの冊子を想定して作っていきます。

ドキュメントサイズは表紙サイズ+トンボサイズ、それと幅方向に背幅分足したものになりますので、

高さ:297mm+26mm=323mm

幅:210mm×2+26mm+20mm(背幅より大きい数値)=466mm

のようになります。背幅より大きい数値にする理由はあとで書きます。

 

ドキュメントサイズいっぱいのテキストフレームを作って6行8列の表を入れます。

線はすべてレジストレーションにしてから、0mmにします。

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セル内の余白は0mmに、行高は指定値にします。

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今回は背幅5mmってことにして、列幅左から、10-3-210-2.5-2.5-210-3-10行高上から、10-3-148.5-148.5-3-10、になります。

表はテキストフレームに対して左右センターにします

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一番端の行と列の中の線を0.1mmにします。

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トンボって普通は↓こんな風になってるんですけど、

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↓のように角があくようにします。

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表1を作る

表1になる部分のセルを結合します。塗り足しがある場合は裁ち落とし幅になる部分も結合します。

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巻号など書誌情報と目次などはA4サイズ+裁ち落とし分のW213mm×H303mmの枠の中に入れます。

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これを表の中にコピペします。

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同様に表4と表3に奥付も入れます。

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背幅もこんな感じで作って背の部分にコピペすればOKです。

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テキスト変数で書誌情報を一括変更

書誌情報をテキスト変数にしておけば漏れなく変更できます。

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目次も相互参照しておけば変更に強いデータになりますよ。

背幅の変更

背幅の変更は背幅部分の列幅を変更するだけです。

イラレのように、トンボをうまいこと選択する必要は全くありません。ワンタッチ!


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塗りがあるときは塗りオブジェクトもセンターを中心に幅を変更すればOKです。

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ドキュメントサイズの横幅を背幅より大きい値にするのはこういった変更を想定しているからです。

表紙は用紙のセンターに置いておきさえすれば、面付で不都合は起きませんので、横幅が大きいドキュメントの左右センターに配置すればよいのです。

むしろ、よくわからないサイズのアートボードのよくわからない位置にある表紙データは迷惑極まりないです。他には、背幅を変更する際に置き去りにされたオブジェクトや、トンボの位置がおかしなことになっていたり、背幅トンボだけ移動して規格サイズになってないとか・・・。

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おっとっと・・・。心の声が駄々洩れに・・・。

まとめ

この作り方が好きじゃないと言われたこともありますが、文字ベースの表紙は絶対的に有利だと思っています。自信あります。というか文字がなくても、表1・背・表4が独立したデザインであればすべてこの作り方でやっています。

なにより背幅の変更がこれ以上になく簡単ですし、相互参照が使えるし、イラレのよくわからない文字組み設定をいじるより簡単に体裁の整った文字組み設定が使えるんです。

イレギュラーかもしれませんが、このような表紙作成をしてみませんか?